『これからは訪問看護の時代が来る』
こうした話看護学生なら一度はきいた事があると思います。
2025年、団塊の世代に人たちが後期高齢者になり医療を必要とする人たちは増える一方で、国の方針として急性期病院の病床数を段階的に減らしていくことが計画されておりその動きは臨床で働いていても着々と進んでいるように感じます。
病院から在宅への流れは私達看護師の世界でも無視できない大きな時代の流れです。
こうした流れのなか、就職先に訪問看護ステーション選択することは今後特別なことではなくなってきます。
訪問看護師を数字で見る
訪問看護師の平均年齢は約47歳です。全看護師の平均年齢が約38歳であることを考えると現在はベテランの看護師が大半をしている状況です。
実際に実習で訪問看護ステーションに行っても中年の看護師の方が多く働いていたのではないでしょうか?
私が実習に行った訪問看護ステーションには6人の看護師がいましたが20代は1人だけでした。現状はベテランの看護師が多いですが、今後は現場も元気で若い人を歓迎するでしょう。
現在全看護師の3.7%が訪問看護ステーションに勤務しています。その数約4.2万人。
2025年に向けて国は15万人の訪問看護師が必要だと発表しています。
病院から在宅への流れを作りたい国からすると訪問看護師は今後需要が拡大していくことが考えられ、まさに売り手市場になります。
訪問看護師が患者さん1人あたりに関わる時間は65分という統計データがあります。
この時間には全身状態の観察・処置・入浴や排泄の介助・リハビリが含まれます。
このように1人の患者さんにじっくり関わるとこができるのは病院では絶対にできない訪問看護の強みです。
自宅で最後を迎えたいのは当然のこと
訪問看護師の仕事はターミナル期の在宅医療を担うことが多いです。自分自身に当てはめても自分の人生の最期は一番落ち着く自宅がいいですね。
しかし現状日本では多くの人が病院で最期を迎えています。
今後は病院から在宅の流れに乗っていろいろな疾患の患者さんが自宅に帰ってきます。もちろん看護度が非常に高い人も帰ってくるでしょう。
そうした患者さんを訪問看護師・理学療法士・ケアマネージャー・ホームヘルパーなど他職種で支えていくことになります。
この多職種の中核を担うのが訪問看護師の役割です。
自宅で最期を迎えたい人の生活に寄り添って本人の希望する最期を迎えられるよう援助するのが訪問看護師の大きな役割です。
患者さんに長期的に関わるため大変なことも多いでしょうがそのやりがいは病棟では感じられないものがあります。
訪問看護をやりたいけど始めは病棟看護師の経験を積んだほうがいい?
訪問看護に興味がありやりたいと思うのであれば早いうちから訪問看護師になればいいと思います。
訪問看護師としての経験を積みたいなら訪問看護師として働くのが一番経験をつめます。
訪問看護師になる前に病棟看護師の経験をして・・・
と考える方もいると思いますが病棟看護師に求められる能力と訪問看護師に求められる能力は大きく違います。
もし始めから訪問看護師になるのが不安なら訪問看護ステーションが併設されている病院に就職して数年病棟で基本的な看護師のスキルと身につけて早いうちに訪問看護師になるのがいいと思います。
病棟で採血や点滴・身体介助など看護師として最低限のスキルがあればあとは訪問看護の現場で経験していくほうが実践的でしょう。
現実問題として訪問看護ステーション単体で運営しているところは新人教育の制度がないところが多いため新卒から訪問看護師として働くのは難しいかもしれません。
まとめ
これからは訪問看護の需要が急増していくため訪問看護師の需要は高まることが考えられます。
そうした中で現場は若くて元気のある若手を求めています。
今はベテラン看護師の多い訪問看護ですがこれからは若手もどんどん在宅に出て活躍していくでしょう。
訪問看護に興味がある学生の方は、若いうちからぜひ訪問看護の世界に足を踏み入れてみましょう。