社会人経験をしてから看護師を目指す人はそれほど少なくありません。
私が看護学生だった頃は80人のクラスに8人の社会人経験者がいました。
皆さん無事に卒業し現在も看護師として活躍しています。
社会人経験から看護師になるにはいくつか超えるべき山がありますが実はそれほど高くありません。
しかし実際は『本当に大変、とてもつらい』を言う声が多いです。この声も一部事実ではありますが現実は実際にどうなのかを知るべきです。
今から看護師を目指そうと考えている社会人の方へ少しでも力に慣れるようなアドバイスをまとめます。
Contents
社会人から看護師を目指すなら志望理由を明確にすべき
社会人経験があるという方は看護師を目指す前に何か仕事を経験している方が大半のはず。
それにもかかわらずなぜ看護師を目指したのか明確な動機が絶対に必要です。
理由は2つ。
①学校の面接で必ず聞かれる
②挫けそうなときの自分の心の支えになる
だからです。
学校の面接で必ず聞かれる
看護師になるためには専門学校か大学に行く必要があります。
その際に入試で面接がかならずあるのですが、この面接で絶対に看護師になりたい理由が問われます。
社会人経験をしてなぜ看護師になりたいのか。
一般的には社会人から学生に戻って資格を取り直すことはハードルが高いとされています。
すでに働いて自分でお金を稼いで生活していたのになぜもう一度学生に戻って看護師になりたいのかはそれぞれ明確な理由があると思います。
その思いですが、他人に言葉で説明できるくらいに言語化しておく必要があります。
それぞれの思いを試験当日に面接官に伝えないといけない。
自分の想いを言語化するためにおすすめなのは何かノートに記録しておいて定期的に読み返すことです。
そうすることで看護師を目指すと決めた一番熱い気持ちの自分の想いを確認できます。
挫けそうなときの自分の心の支えになる
看護師になるためには看護学校に入学し、授業で単位をとり、実習に行き、国家試験に合格する必要があります。
字面で見れは単純ですが時間を要しそれなりの努力も必要になります。
道中必ず挫けそうになると思うのですが、そんな時に自分がなぜ看護師になろうと思ったのかを言語化しているのといないのでは踏ん張りの効き方が全然違います。
挫けそうになったとき弱った自分に喝を入れるためにも志望理由は明確にしておきましょう。
看護師になるために通うのは大学か専門学校か
社会人から再度看護師を目指そうと思っている方は私は専門学校でいいと思います。
専門学校を進める理由は3つです。
入学試験の難易度は低い
ここでは入学試験の難易度はあえて低いと表現します。
それほど看護専門学校は場所によっては入学試験は難しくないからです。
看護師は本当にピンきりです。
今までずっとちゃんと勉強してきて国公立大学を卒業しが人もいれば、看護学校に入るまでほとんど勉強したことのない人います。
国公立の大学に行こうと思えば一般入試ならセンター試験、2次試験と二段階ありますが、専門学校は教科も少なく筆記試験の難易度もそこまで高くありません。
もし高校の頃自分はちゃんと勉強したと自覚がある方なら1年あれば十分に合格できる学力を養えるくらいの難易度でしょう。
自分の自宅から通える看護専門学校の過去問が手に入るなら一度取り寄せてみましょう。
大学乱立の今だから専門学校が狙い目
現在大学の看護学部は急増していて看護学生の数もかなり増えています。
毎年看護師国家試験を受ける学生は約6万人ですがその人数は右肩上がりです。
それは大学の看護学部が増えているから。
これだけ大学が増えたら看護学部を志望する学生は大学を目指します。
その分専門学校志願者は減っていると考えられます。もしくは繰り上げ合格になる可能性がが高いです。
看護師を養成する器が大きくなっている現状なので入りやすいところで1年でも速く看護師になるのが社会人から看護師を目指す人の目標です。
学費の問題
学費のことを考えると専門学校のほうが安く、期間も短いはず。
公立の専門学校ならかなり良心的な学費の設定になっているはずです。
大学4年と専門3年の学費の違いは百万を超える場合がありこのことからも専門学校がいいと思います。
もちろん就職した時の給料は大卒に比べ少し低いです。
しかし自分の目標が看護師になって働きたいならその違いは許容できる範囲です。
准看護師の免許を取ってから正看護師になるルートが一番時間の無駄
これもよく聞くケースです。絶対におすすめしません。
専門学校なら3年のところをこの進路なら5年かかります。
准看護師の免許を持っていても仕事内容はほとんど看護師と同じです。
それなら1年でも速く看護師になって稼ぐほうがいです。
お金の心配があるなら病院の奨学金があるので一度調べてみて検討しましょう。
社会人を経た人にとって時間は重要です。1年でも速く看護師になる進路を進むべきです。
学生生活と実習生活
晴れて大学に合格したあとも学生生活と実習がありそれなりに大変です。
同級生は10代の学生が基本なので話が合わなかったりビックリするようなことも多いですが、社会人で年上だからと変なプライドは持たずに一緒に楽しんで乗り越えましょう。
同級生は仲間です。社会人経験があるからといって意地を張らずに、むしろ素直にわからないことは教えてもらうくらいの謙虚さが大切です。
この姿勢は就職してからもずっと活きてくるのでぜひ意識して身につけてください。

看護師国家試験について
このサイトでは看護師国家試験の突破方法を紹介していますが、看護師国家試験の合格率は90%を越えます。
つまり普通に勉強すれば合格できる試験です。
入学試験をパスし、授業の単位を取り、実習を終えた人にとっては看護師国家試験はそれほどハードルが高いものではありません。
合格できるかどうかの不安との戦いに近いです。

就職と年齢
社会人経験を経て看護師になる方が一番気になるのは就職先が見るかるのかどうかだと思います。
基本的にはどこかしらに就職できますが希望する病院に就職できるかは受けてみないとわかりません。
しかし看護師になるのが20代後半までなら私の今までの経験上は特に大きな問題にはならないと感じます。
現在私は3次救急の病院で働いていますが毎年20代後半の新卒看護師を採用しています。
30代を超えるような場合は学校の先生と相談して就職先を探すのがいと思いますが、どこにも就職ができないといった状態にはまずならないでしょう。
就職のときにも困ることがないように自分は看護師になって何科でどんなふうに働きたいのかを考えておく必要があります。
就職してからのこと
社会人経験をして看護師になった人は、多くの場合先輩看護師が年下です。
しかし看護師の世界は経験がすべて。
年齢的には自分が上であろうと経験年数が長いほうが上だと考えるのが看護の世界。
なので就職してからも変なプライドは持たずに、素直で柔軟な姿勢で仕事をしていく必要があります。
逆にそうすることで自分で変なストレスを感じずに働くことができます。
まとめ
社会人から看護師を目指す方は意外と多いです。自分のまわりにいなければ自分が特別のように感じてしまいますがそうではありません。
そして学校の試験も国公立大学でなければ高い学力は必要ありません。本当にピンきりいるのが看護師の世界です。
色々と悩むことはあるでしょうが一度きりの人生なので社会人を経験して看護師になろうと思っている方は挑戦してみてください。
うまくいくことを祈っています。
