平成27年度の調査によると看護師の平均勤続年収は7.1年です。
全職種の平均勤続年数は12.1年なので2つを比べると看護師の平均勤続年収はやや短いとかんがられます。
看護師の平均勤続年数がやや短くなる原因は女性のライフスタイルと、場所を選ばなければどこでも仕事が見つかる看護師という仕事の特徴です。
年齢構造がどこも似ている
病院で働いていて思うことは病院で働く看護師の年齢構造は大体どこも同じだということです。
この傾向は大きな病院になればなるほど似ていると考えられます。
一般的に新卒の看護師はまず大きな急性期病院に就職する場合が多いです。そうした場合病院で働いている看護師の一番多い世代は20代中盤~30代中盤になります。
20代後半や30代前半の看護師が病院をやめる理由の多くは結婚・妊娠・出産です。
なので年齢的にはこのあたりの看護師がすくなっている状況です。
厚生労働省が出している看護師の平均年齢は38.9歳。
これは全病院の平均なので実際に大病院での看護師の平均年齢はもう少し若くなるはずです。
女性のライフステージが直接平均勤続年数に関係する
看護師の多くは女性のため、他の仕事と違い明らかに女性のライフステージと勤続年数は関係します。
20代前半で新卒で大きな病院に就職します。
20代中盤から30歳中盤にかけては看護師として経験も深まると同時に結婚・出産で看護師を辞める人が一番多くなる年齢層です。
こうした理由からも20代中盤から30歳中盤は本来病棟の中核を担っていくメンバーなのですがやめていく人が多く管理者としては頭を抱える問題です。
40代になっても管理側に回らず病棟でバリバリやっている看護師も少なくはないですが中には夜勤がきつかったり、急性期もバタバタな毎日に疲れて部署異動の希望を出したり働く施設を変える人も多いです。
50代以降で大病院で一般病棟でバリバリやっている人は稀で多くの場合、女性に関してはクリニックや介護施設、訪問看護などの分野に仕事先を移している人が多いです。
いつでもどこでも仕事がみつかる看護師という仕事
看護師の仕事は人間が住んでいる地域であればいつでもどこでも仕事が見つかる非常に稀な仕事です。
人がいれば看護を必要とする人が存在する。特に今後2025年にかけて高齢者が急増するため看護師需要はなくなることがありません。
働く施設を選ばなけれな絶対に仕事はみつかります。
こうした理由も看護師の平均勤続年数が長くならない要因です。
先ほど紹介した看護師の平均勤続年数7.1年ですが、ちょうど同じ病棟を5-6年経験して真面目に勉強して働いていれば、その病棟のことはほぼ自分でできるようになっている年数です。
こうした経験からも次の環境に挑戦したいを思い転職する人が出てくる年数でもあります。

就職先の平均勤続年数はどうか
看護学生の方はぜひ就職する際に自分の希望する平均勤続年数を聞くといいと思います。
もし平均勤続年数が7.1年を越えて10年のような数字になっていればその病院は女性のライフスタイルの合わせた働きかたを支援する仕組みを作っている病院と判断できます。
いわいる『働きやすい病院』だと言えます。
他の病院ではやめてします世代が働けるようにする工夫がその病院にはあるから平均勤続年数が高い状態を保っているのです。
具体的には小さな子供がいる職員は夜勤が不要な部署への異動、時短勤務の導入が挙げられます。
人材を使い捨てにせず育った人材を大切にしてその人の生活に合わせて働き方が選べる病院。このような環境を作ることができたら最高ですね。
まとめ
看護師の平均勤続年数は他の仕事と比べると決して長くはないですが、その理由は女性のライフステージの変化と看護師の仕事はどこにでもあるという仕事の特徴の要素が大きいと考えられえます。
それを踏まえた上で看護学生の方は就職先を探す時、自分が希望する平均勤続年数はぜひ一度確認してほしです。
目安は7年より長いか短いか。これより長い病院は看護師に長く働いてほしいと考えてなにか対策を立てているはずです。
どうせ働くならいい環境で長く働きたい。その環境があるのか図る1つの指標としてその病院の平均勤続年数を聞くといいと思います。
