看護師国家試験の前に乗り切らないと行けないのが病院実習です。
そして実習前にやっかいなのが『事前学習』です。
やっかいな理由は一体なにをやればいいかわからないから。
それをはっきりさせるためにはやることは3つ
①その実習を経験した友達からのアドバイスの活用
②担当教員を味方につける
③それでもだめなら一番偉い先生に相談

実習を経験した友達から情報を得る
最も有効で一番お手軽なのがすでにその分野を経験した友達から情報を得るという方法です。
こうすることで何を事前に勉強していけばいいのか具体的にわかり、無駄が少ないです。
例えば脳外科病棟に行くことが決まっているとします。
やるべき事前学習は脳外科の患者さんを見る上で必要な基礎的知識です。
・瞳孔の観察方法
・MMTとはなにか
・意識レベルの確認方法(JCS)
こういったことは疾患にかかわらず脳外科の患者さんを観察するうえで必ず観察する項目です。
実習前なので自分が受け持つ患者さんの疾患はわかりません。
それならその科のどの疾患にも応用できることを事前学習でするべきです。
しかしこれは実務経験がないとわかりません。
だから身近の経験者に聞くのが1番ということで友達の力を使うのです。
実習は各グループ順番に回っていくはずなので一番はじめの回だけは情報がないので大変だと思いますが、あとはどこかに経験者がいるはず。
みんなで支え合いましょう。
持ちつ持たれるの関係で友達やグループ同士で『これはやっていったほうがいい』という内容を共有して事前学習を乗り切りましょう。
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担当教員を味方につける方法
担当教員を頼る
実習には担当教員=実習指導者がついてきます。
事前学習の内容を具体化できない時は担当教員にどうすればいいか聞いてみましょう。
『自分で考えて』と言われるかもしれませんが、自分で考えた結果わからないから聞いているのですとひと押しして教えを請いましょう。
担当教員は学生の実習の手助けをするのが仕事です。
困った時は
『わからなくて困っています』
と素直に伝えれば必ず助けてくれるはずです。
よくありがちなのが看護学生たちが病院の実習指導者と担当教員の板挟みになっているパターン。
そうならないように担当教員とできるだけコミュニケーションをとり味方につけておきます。
誰しも頼られるのは嫌なことではありません。
困った時は担当教員に頼ればいいのです。
担当教員の実は・・・
担当教員って実習に入ると突然学校に現れる謎のポジションだと思いませんか?
担当教員の正体は、実は看護師派遣会社から派遣されてきた普通の看護師です。
学生を指導する専門の看護師ではなく、大体3ヶ月程度の期間で雇用契約して働く派遣看護師です。
多くの方は病院で働いて退職し、子育てや家のことをしながら実習指導者のバイトをしていると言う感じの方がほとんどだと思います。
そんなわけで指導者の全員が病院実習になれているわけではなく、担当教員も緊張しているので学生といい関係を築きたいと思っているはずです。
担当教員の気持ちを知ることで少しは身近な存在に感じるのではないでしょうか。

最終的には担当の一番偉い先生を頼る
担当教員は派遣看護師の場合が多いので、実は実習のことはよくわかっていない場合があるます。
担当教員に聞いても事前学習がいまいちわからない場合はその科目を担当している一番偉い先生のもとを訪ねて教えてもらいましょう。
その際は必ず
『担当の〇〇先生に相談したのですがよくわからなくて困っているので先生に聞きに来ました。教えてください。』
と自分なりに努力したことを伝えましょう。
『事前学習についての課題の出し方が曖昧で何をやればいいのか明確にしてほしい』
と単刀直入に伝えるのも有効な手段です。
わからないままにしないで進めたいと言えば悪い印象は絶対に持たれません。
素直にわからないと言えるのは学生の特権です。使えうものは使うのです。
事前学習はなんのためにするのか
私も学生の時は事前学習の必要性が全くわかりませんでした。
しかし今になって考えるとその意味は自習のための頭の準備だと言うことがわかります。
実習中は患者さんの疾患の勉強は記録に追われてやることが山のように感じます。
事前学習をすることでこの負担を減らすのが事前学習の目的です。
それにはその分野で幅広く使える知識を勉強していくのが効率的です。
その幅広く使える知識を知りたいと言う人のために具体例を挙げておきます。
脳外科
・瞳孔の観察方法
・MMTとはなにか
・意識レベルの確認方法(JCS)
・脳と麻痺の関係(出血部位と反対側が麻痺側になる)
呼吸器
・呼吸音の種類
・呼吸の聴取方法
・SPO2の基準値
・酸素療法
消化器
・消化器の解剖生理(各臓器の位置と働き)
・腹部聴診方法
・ドレーンとは(簡単にでいい)
まとめ
実習の事前学習とはその分野で幅広く使えることを勉強するのがいいです。
その内容がわからなければ友達・教員・先生に聞いてできるだけ具体化しましょう。
疾患については受け持ちが決まってから調べても十分間に合います。
事前学習は広い知識を、実習では患者さんを通して深い知識を身に着けていい実習にしてください。
